ご自愛おやつ -霜月-

忙しない1日の中でも、ほんの少しだけ、身体もこころも解けるおやつの時間を。
そんな思いで始めた連載です。 

「おやつ」の語源は、江戸時代の午後2時〜4時に当たる「昼八つ」に由来するそう。
1日2食だった時代、体力維持のためのエネルギー補給や気分転換の役割を担ったおやつ。 

いまの私たちにも、ひと月ごとに少しずつ変化する季節や身体に合わせて、手軽で美味しく。
身体もこころも休んで満たされる、ご自愛おやつを。

ムジナの庭さんとご一緒に、毎月お届けしています。

霜月のおやつ 甘栗クリームチーズ

材料(作りやすい分量 / 2人分

・甘栗 3
・クリームチーズ 15g 
・メープルシロップ 大さじ1/2
・シナモンパウダー 適量
・クラッカー 6
*お好みではちみつでも◎

<道具>
包丁・まな板・ボウル・計量スプーン・器

作り方 

①甘栗を小さく刻む。
②ボールに①、クリームチーズ、メープルシロップ、シナモンを入れ、混ぜ合わせる。
③クラッカーにのせ、シナモンをかける。

 

霜月のご自愛POINT  Fromムジナの庭

空が高くなり、空気に凛とした冷たさを感じ始める11月。

 秋から冬モードに気候が変わるこの時季は、空気の乾燥と寒さから体調を崩しやすい時季。
これから深まる冬を心地よく過ごすために、乾燥&冷えに気をつけながらのんびり養生していきたいですね。

今回のおやつの主役は、秋の実り「栗」。
栗やくるみ、ぎんなんといった木の実にたっぷり含まれる植物性の油は、乾いた空気による乾燥を防いでくれます。
腸や肺を潤してくれるクリームチーズ&メープルシロップを合わせて、少し濃厚な味わいにしました。 

最後に振りかけたシナモンは、薬膳では「桂皮」と呼ばれ、身体を温め、冷えをケアしてくれるスパイス。

胃腸を温め、消化機能も高めてくれるので、食欲の秋&冬の味覚を楽しみたいこの時季におすすめです。
ホットミルクやホットワインに加えたり、お砂糖と混ぜてシナモントーストにしたり。 

意外かもしれませんが、お肉との相性も◎。
唐揚げやソテーの味付けに加えると、いつもと違うちょっとスパイシーな味わいになります。
シナモンパウダーが残ったら、ぜひプチ養生に活用してみてください。 

文:鍼灸師 柳田りつこ(ムジナの庭)

  

撮影後記 From RELIEFWEAR

やさしい甘みにほくっとした食感。
秋らしさを感じる、栗のおいしい季節。 

今回は、下ごしらえゼロの栗。
コンビニでも手に入る「甘栗むいちゃいました」を使って、お手軽に。笑
切って混ぜてのせて、ひと手間だけかけて。
お気に入りの器に盛れば、美味しさ倍増&手作り気分を味わえます。 

少しずつ寒さを感じる頃。
乾燥や冷えを、身体の内側から、おやつで美味しくケアしてみるのもいいですね。
 

教えてくれたひと
ムジナの庭 主宰 鞍田 愛希子さん、鍼灸師 柳田りつこさん

“何歳からでもリスタートできる社会へ”をテーマに、20213月に東京都小金井市に誕生した福祉施設「ムジナの庭」。
生活や就労に障害のある方が心身のバランスを取り戻していくため、生活や仕事の支援のほか、植物を糸口にからだやこころのプログラムを行なっている。

鞍田さんが立ち上げたムジナの庭で、ボディケア担当をされている鍼灸師 柳田さんに教えていただきました。

https://atelier-michaux.com
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©️Mao Yamamoto