二十四節気 勉強中|処暑

処暑 2021年8月23日-9月6日

本日8月23日、「処暑」を迎えました。暑さが峠を越え、和らいでくる頃。

残暑は続きますが、夕方の散歩に出ると、涼しい風を感じたり、秋の虫が鳴いていたり。
蝉は秋の季語とされるツクツク法師やひぐらしの鳴き声が聞こえるようになりました。

ツクツクボーシ、カナカナカナカナ、リーンリンリン。
日本人が当たり前に認識していた、虫の鳴く音を「声」として聞くことは、実は世界的に珍しいことなのだそう。

日本人は虫の鳴く音を、言語を処理する左脳で聞いています。
対して世界中のほとんどの人は、音楽や雑音を処理する右脳で聞いていて、
蝉や虫の鳴き声をノイズとして認識しているのだそう。(詳しく知りたい方は角田忠信先生の著書をどうぞ。)

カナカナカナカナとひぐらしが鳴くと、なんとも言えない夏の終わりの寂しさを感じます。
そんな風に虫の鳴き声に情緒を感じたり、蝉が大音量で鳴くのを「蝉時雨」と表現できるのは、
日本人ならではの特別な感性なのですね。

自然を慈しんだり、繊細な感性を持っているからこそ、
昔の日本人は、季節の移ろいを細やかに感じ取れる二十四節気を作り、
旬のものをいただき、季節の風物詩や習わしを取り入れながら、自然と調和した豊かな生活を築いてきたのかもしれません。

夏が遠のき、秋へと向かう時期です。
疲れた身体をケアしたり、旬のものを食べたり、虫の声を聞きながら、移ろう季節をどうぞ楽しんでください。



 

「二十四節気 勉強中」:
日本で古来親しまれてきた、1年を四季だけではなく、さらにこまやかに分けた「二十四節気」の暦を自身も学びながらご紹介。
昔ながらの暦や風習を知ることで、季節や自然とともに、ささやかに変化する身体に気を配り、先人の身体への知恵を学んでいきたいと思います。