二十四節気 勉強中|立冬

立冬 2021年11月7日-11月21日


本日11月7日、「立冬」を迎えました。
秋晴れであたたかな日が続きますが、暦の上では本日より冬になります。
紅葉した葉が落ち始め、冬の気配を感じる冷たい風も吹き出す頃。

寒い季節におすすめしたいものが見つかりました。それは葛湯。
現在イベントでご一緒している本葛専門カフェKUDZUNERUYAさんで、先日初めて葛湯を飲み、ちょっとした感動を覚えました。
1口飲むごとにお腹の中からじーんわりと温まりながら、膨らんでいき、気分もホッ。
「沁み入る」という言葉とともに感じた、不思議な感覚。

葛は秋の七草でもあり、葛粉は葛の根から精製したでんぷんです。
古くから漢方として使われ、滋養に富み、身体の調子を整えてくれる葛根湯としてもお馴染み。
風邪の引き始めに飲んでおくと良いと言われるのは、解熱鎮痛や血行促進・筋肉のこわばりに効果があるからだそう。
葛湯は消化・吸収も良いため、風邪や胃が弱っている時にも安心。
昔の人は感覚的にそれらを知っていて、葛湯を飲んでいたんでしょうか。

何より冷えた身体を芯からじんわり温めてくれる心地よさ。
KUDZUNERUYAの店主は葛の底知れぬ可能性が気になり、本葛の地・奈良県吉野まで足を運び、
繊細な風味やなめらかな食感が特徴の「吉野本葛」を使うようになったのだとか。

葛の根1kgからわずか70gしか採れない吉野本葛は純白できめが細かく、鉱物のような美しさ。
KUDZUNERUYAさんに教えてもらったレシピで家でも葛湯を作ってみました。
1、 10gの葛粉に10mlの水で最初によく溶く。
2、沸騰直後のお湯をカップに140ml入れる。
3、とろみが出て透明になるまで練って、出来上がり。
葛湯のほのかな甘みにお好みでジャムや黒糖やナッツを加えても。

今年の冬は葛湯で、おいしく身体を温めてみようと思います。


「二十四節気 勉強中」:
日本で古来親しまれてきた、1年を四季だけではなく、さらにこまやかに分けた「二十四節気」の暦を自身も学びながらご紹介。
昔ながらの暦や風習を知ることで、季節や自然とともに、ささやかに変化する身体に気を配り、先人の身体への知恵を学んでいきたいと思います。