養生ビギナーズガイド #07 | 若林理砂 著『からだの教養12カ月ー食とからだの養生訓』

「養生ビギナーズガイド」は、養生ビギナーである私、鳥羽由梨子が養生マスターを目指すべく学ぶ中で、読んでよかった書籍、使ってよかったアイテムなどをレビューしシェアする連載です。とても私的…なレビューではありますが、“あなたの養生”のヒントになれば嬉しいです!

今回ご紹介する書籍は、人気鍼灸師の若林理砂さんが「治療よりも養生が大切」との思いから書かれた1冊です。

『からだの教養12カ月ー食とからだの養生訓』(2018年 晶文社刊)は、
2013年に好評だった『からだの教養12カ月』の大幅増補決定版。
「からだ稽古編」「食と養生編」「手当て編」とおおまかに3章に分かれています。






「からだ稽古編」は、若林さん自身が日々稽古する古武術をベースに、
自分の身体がどのくらい動かないかを知るゼロ地点から、1〜12カ月目までのメソッドを。

正しい姿勢って?からだの軸って?無理なく座るって?楽に立つって?歩くって?呼吸って?・・・。
身体にとって基本となる自然な姿勢「ニュートラルポジション」を取るための稽古法が、
ゆっくり身体に染み込ませるように12カ月分に渡って紹介されています。

私が興味深かったのは、12カ月目の「動くための解剖学」の章。
骨格図や解剖図、筋肉のつき方のイラストと解説は、あらためて人間の身体の不思議さを感じました。




「食と養生編」では、東洋医学の基本の身体観や自然観をベースに、春夏秋冬日本の暦に合わせたおすすめの食養生法を紹介。
「冬を脱ぎ捨てる食べ方」や「夏バテしらず」など季節にあった食材や食べ方指南を始め、
【茹でアスパラガス】【新生姜の生姜ご飯】【青紫蘇と豚肉の炒め物】【布団蒸しで、なんでもほっとけ煮】など料理があまり得意ではない私でも作れそうなレシピ紹介もあります。

本の中で、「わたしの食養生は、東洋医学をベースとしたとても基本的なもので、派手なところは全く無く、ほんとうにごく当たり前のことばかりで、ー中略ー でもその当たり前を当たり前に続けていくことが、何より大切な事なのです。」
という言葉に、思わず大きくうなづき、「そうそう、でも当たり前の事を当たり前に続けることって、意外とできないんだよな〜(汗)」と思ったのでした。

「手当編」では、ペットボトルでできる温灸法。そして自身が考案し「リサット」と名付けたテーピング法も紹介。
首肩こりやぎっくり腰など筋肉のコリの部分に貼り、筋肉のテンションを下げて柔軟性を回復させる手当て法です。

身体・食への基本的な向き合い方を知ることができ、無理なく続けられそうなメソッドやレシピが満載の一冊。

新年度も始まった4月。
この本で、食と身体について知りながら、これから1年間少しずつ整えていってみてはいかがでしょうか?


今回の養生ビギナーズアイテム
『からだの教養12カ月ー食とからだの養生訓』(晶文社刊)
若林理砂 著
amazon / 紀伊國屋書店