おしえて!!からだせんせい 矢田部英正先生 #冬至・知識編2

#冬至・知識編1では、冬至期の季節や身体の特徴と、おすすめの身体への対処法について教えていただきました。
今回は冬養生について、教えていただきます。 

◆お腹に優しい食事と水分補給を心がける

#冬至・知識編1でお伝えしたように、冬は気圧の低下の影響で腹圧が下がるため、お腹の力も弱まります。
そのため消化吸収能力が停滞することがあります。
忘年会やお正月と言った美味しいものを食べる機会が多い時期ですが、暴飲暴食には気をつけたいですね。

また寒いと水分を取るのを忘れがちです。
水分不足も循環を停滞させ、鼻やのどなどがいがらっぽくなり、体調を崩す原因となります。
殺菌効果のある日本茶を飲んだり、お腹に負担のかからない湯豆腐やお鍋など、栄養と一緒に水分補給をするのもおすすめです。

他にもはちみつ、生姜、唐辛子などの食材を使って、内臓を温め代謝を高めておくのも良いですね。

◆冬至期の習わしを使って

冬至には、柚子湯に入る慣習がありますね。
旬の柚子は香りが強く、邪気を祓うと考えられていたからのようですが、香りによるリラックス効果も高く、身体を温め、代謝を高める意味でもおすすめです。
湯上がりでもしばらく温かさが持続します。もちろんこの時期に食用としても。

昔の人たちは年中行事の習慣をうまく使いながら、身体もこころもデトックスしていました。
6月晦日と12月大晦日に神社などで行われている「大祓い」は、1年の罪や穢れを祓うための儀式です。

生活の中で言うと、大掃除も祓い清めに近い意味合いがあります。
1年溜まった汚れを払っていく行為の中で、身体の中の老廃物やネガティブな感情も一緒に払う役割を担っていたのでしょう。

身体を動かし、停滞させないよう発散しながら冬至期を過ごし、新たな年を清らかな身体とこころ、空間で迎えたいものですね。


 

#冬至・実践編1へつづく